ムラケンの小部屋(ブログ)

2026.09.30

仕事で毎日使う「左手の親指」が痛い。飲食店経営者の手を診ていくと…

こんにちは。ムラケンはりきゅう整骨院です。
施術の数だけドラマがある。
今日も人体の旅を続けていきましょう!!

今回ご紹介するのは、50代男性・飲食店を経営されている方です。

飲食店のお仕事ですから、
包丁を握る。
食材を持つ。
お皿を運ぶ、洗う。
物をつかむ。
細かい作業をする。
とにかく、手を使わない日はありません。

そんな患者さんが今回訴えていたのが、
左手の親指周辺の痛み。
特に物を握ったときに、
母指内転筋周辺に痛みが出る
という症状でした。

手を使う仕事だからこそ「手の疲労」が積み重なる

飲食業に限らず、
美容師さん。
職人さん。
パソコン作業の多い方。
医療従事者。
スポーツをしている方。
毎日手を酷使している人には、
「物を握ると親指の辺りの筋肉が痛い」
という症状は珍しくありません。

患者さん自身も、
「仕事していると、どうしてもここを使っちゃうんですよね」
とのこと。
ですよね。

仕事を休めばいい……
と言われても、
経営者ですから、そう簡単には休めません(笑)

だったら、
今ある身体の状態を確認して、仕事を続けられる身体にしていく。
そこを考えていきます。

今回は「鍼」を選択

手の動き。
握る動作。
グーパー。
親指の動き。
痛みの出るポイント。
それぞれ確認していきました。

そして今回患部に対しては、
鍼施術
を選択しました。

まず確認したのが、肘周辺にある
「曲池(きょくち)」
というポイント。

さらに手側では、
親指と人差し指の間にある
「合谷(ごうこく)」
周辺を確認していきました。

ただし、
「曲池と合谷に鍼を打てば手の痛みが治る」
という単純な話ではありません。
ここが今回のポイントです。

ツボとツボを結んだ「途中」も確認する

曲池。
合谷。
この2つだけを点として見るのではなく、
その間のライン上を実際に触っていきます。

すると、
「ここ硬いな」
「ここも反応が強いな」
という場所が出てきます。

いわゆる硬結ですね。

ツボだけ見て終わりではありません。

人間の身体は、
教科書に書いてある点だけで動いているわけではありませんからね。

実際に触る。
左右を比べる。
患者さんの反応を見る。

そして、
身体が教えてくれる場所を探していく。

今回も、合谷から曲池にかけてのライン上で、緊張の強いところを確認しながら鍼を行っていきました。

施術したら、必ずもう一度動かす

鍼をしたから、
「はい、終わりです」
ではありません。

ここでいつもの、
再検査です。

手をグーパーしてもらう。
握ってもらう。
親指を使ってもらう。
仕事で痛みが出ていた動作を、もう一度確認します。

すると、
「あれ?痛くないですね」
と。

さらに何度か握ってもらっても、
先ほどまで感じていた痛みに大きな変化がみられました。

患者さんから出た言葉が、
「これなら、また元気に仕事できますね」
でした。

いやぁ。
こういう言葉は嬉しいですね。

痛みを取ることだけがゴールではありません

今回の症例で僕が感じたのは、
ただ、
「親指の痛みが変わりました」
ということだけではありません。

この患者さんにとって手は、
ただの身体の一部分ではありません。
仕事をするための大切な道具です。

料理をする。
物を持つ。
お店を回す。
スタッフと一緒に働く。
そしてお客様に料理を提供する。

その全部に、
「手」
が必要です。

だからこそ、
痛みがある場所だけを見るのではなく、
どうすればまたその人らしく仕事ができるのか?
まで考えることが大切だと思っています。

「親指が痛い=親指だけ」ではありません

今回も、
痛みがあったのは親指周辺でした。

でも施術では、
親指周辺。
手。
前腕。
肘。
そのつながりまで確認しています。

身体は、
点ではなく、つながりで動いています。

だから当院では、
問診 → 検査 → 評価 → 施術 → 再検査
を当たり前以上に大切にしています。

施術して、
変わったのか?
変わらなかったのか?
何をしたら変わったのか?

その答えを、
患者さんの身体に聞いていく。

今回もまた、
人体の旅をさせてもらいました。

今日の格言です。
「鍼灸師であるからには、鍼も効果的に使うんやで!」

働く手には、その人の仕事の歴史が詰まっています。

毎日使っているからこそ、
小さな疲労が積み重なっていることもあります。

「握ると親指が痛い」
「グーパーすると違和感がある」
「仕事中に手がつらい」
「休めと言われても仕事だから休めない!」

そんな方は、
痛いところだけではなく、
手から肘まで、プラス、肩や首まで含めて一度確認してみる!!
という選択肢があってもいいかもしれません。

※親指周辺の痛みには、腱鞘炎、関節の問題、神経の障害、外傷などさまざまな原因があります。腫れや強い熱感、著しい筋力低下、感覚障害、外傷後の強い痛み、症状が長期間続く場合などは、医療機関での評価が必要なケースがあります。当院でも必要と判断した場合には受診をおすすめしています。

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