ムラケンの小部屋(ブログ)

2026.10.21

なぜオステオパシーは「問診→検査→施術→再検査→説明」を大切にするのか?

こんにちは。ムラケンはりきゅう整骨院です。

施術の数だけドラマがある。
今日も人体の旅を続けていきましょう!!

今回は少し技術の話ではなく、僕たちが日々の施術で大切にしている「考え方」について書いてみたいと思います。

当院では、いきなりベッドに寝てもらって施術を始めることはほとんどありません。

まず話を聞く。

身体を検査する。

実際に施術する。

もう一度検査する。

そして最後に、身体がどうなっていたのか、何が変わったのかを説明する。

つまり、

問診 → 検査 → 施術 → 再検査 → 説明

この流れをとても大切にしています。

「そんなの当たり前じゃない?」

そう思われるかもしれません。

そうなんです。

当たり前なんです。

でも僕は、

“当たり前のことを、当たり前以上に、当たり前にやること”

こそ、治療においてものすごく大切だと思っています。

痛い場所と、原因の場所は同じとは限らない

例えば「肩が痛い」という患者さんが来院されたとします。

肩が痛いからといって、肩だけを揉めばいいのでしょうか?

実際の身体はそんなに単純ではありません。

首の動きが関係しているかもしれない。

胸郭が硬くなっているかもしれない。

背骨の動きが悪くなっているかもしれない。

顎や呼吸、過去のケガ、仕事内容、睡眠、内臓周囲の緊張などが影響している可能性もあります。

人間の身体は、部品を寄せ集めた機械ではありません。

ひとつの場所が変化すると、別の場所がそれをかばいます。

さらに別の場所が補います。

そうやって身体全体でバランスを取りながら、私たちは生活しています。

だからこそ、

「痛い場所=悪い場所」

と最初から決めつけてしまうと、本当に見るべき場所を見落としてしまう可能性があります。

だから最初に「問診」をする

問診は、ただ症状を聞くだけの時間ではありません。

「いつから痛いですか?」

「どんな時に痛みますか?」

だけではなく、

何をした時に症状が出るのか。

朝と夜で違うのか。

仕事中はどうなのか。

過去にどんなケガをしたのか。

手術歴はあるのか。

最近生活環境に変化はなかったか。

患者さんとの会話の中には、身体を理解するためのヒントがたくさん隠れています。

場合によっては、患者さん本人が忘れていた10年前、20年前のケガが、現在の身体の使い方に影響していることもあります。

だから僕にとって問診は、

「身体を触る前から始まっている検査」

でもあります。

検査は「答え合わせ」のために行う

問診から、

「もしかしたら、ここが関係しているかもしれない」

という仮説を立てます。

そして次に検査をします。

姿勢を見る。

身体を動かしてもらう。

首を回してもらう。

腕を上げてもらう。

身体をひねってもらう。

必要に応じて関節、筋肉、筋膜などの状態を確認します。

ここで重要なのは、

何となく身体を触るのではない

ということです。

問診から立てた仮説を、検査によってひとつずつ確認していきます。

僕たち治療家は、いきなり正解が分かるわけではありません。

だからこそ、

問診 → 仮説 → 検査

という順番を大切にします。

これは、病院で医師が話を聞いて、必要な検査を行い、その結果から判断していくことと考え方は似ています。

そして初めて「施術」が始まる

ここまで来て、ようやく施術です。

検査によって、

「ここを変えると身体全体が変化する可能性が高い」

と考えた場所にアプローチします。

オステオパシーでは、身体を部分ではなく全体として考えます。

筋肉だけ。

骨だけ。

関節だけ。

という考え方ではありません。

筋肉、関節、筋膜、神経、血管、内臓、呼吸など、それぞれが影響し合ってひとつの身体をつくっていると考えます。

そのため、

肩が痛い患者さんなのに胸郭を触る。

腰痛なのに足を診る。

首が痛いのに顎や胸を確認する。

そんなことも珍しくありません。

患者さんからすると、

「先生、そこ関係あるんですか?」

と思われることもあります。

あります。

というより、

関係があるかどうかを確認しながら施術を進めています。

実は一番大切なのが「再検査」

僕が治療で特に大切にしているのが、施術後の再検査です。

例えば施術前に、

首を右に向くと痛かった。

腕がここまでしか上がらなかった。

前屈すると腰が痛かった。

とします。

施術したあとに、もう一度同じ動きをしてもらいます。

そして確認します。

「さっきと比べてどうですか?」

ここがとても重要です。

なぜなら、

施術した場所が本当に身体に影響したのかを確認できるからです。

治療家側が、

「これは緩みましたね」

「整いましたよ」

と言って終わるのではありません。

患者さん自身にも、

「さっきより首が回る」

「腕が上がりやすい」

「痛みが減っている」

と変化を確認してもらう。

僕はこの答え合わせをとても大切にしています。

「やったこと」より「変わったこと」が大事

極端な話ですが、治療家がどれだけ難しい技術を使っても、

患者さんの身体が何も変わっていなければ、それは考え直す必要があります。

逆に、非常にシンプルな施術でも、

身体の動きや症状が変化したのであれば、

「今触った場所は、この患者さんの身体にとって重要だった」

ということが分かります。

治療は技の発表会ではありません。

患者さんの身体を良くするために行うものです。

だから僕は、

「何をやったか」よりも、「何が変わったか」

を大切にしています。

最後に「説明」する理由

そしてもうひとつ大切なのが説明です。

自分の身体が今どうなっているのか。

なぜここに負担がかかっていたのか。

今日どこを施術したのか。

施術によって何が変わったのか。

これから何に気をつけた方がいいのか。

できるだけ分かりやすくお伝えするようにしています。

理由は単純です。

自分の身体を、自分自身にも理解してほしいからです。

原因も分からず、

「とりあえず通ってください」

では、僕は少し違うと思っています。

もちろん一度ですべての原因が分かるとは限りません。

身体はそんなに単純ではありません。

だからこそ、

「今の段階ではここが一番関係していると考えています」

「今日はここがこれだけ変化しました」

「次回はここをもう一度確認します」

と、患者さんと一緒に身体を追いかけていきます。

特別なことより、基本を徹底する

僕は治療をしていて、

特別な技術や珍しいテクニックが大切ではないとは思いません。

僕自身、オステオパシーを学び続けていますし、技術を磨くことは一生続くと思っています。

でも、

どれだけ素晴らしい技術を持っていても、

話を聞かない。

検査をしない。

変化を確認しない。

説明をしない。

それでは、本当の意味で患者さんと身体に向き合っているとは言えないと思うんです。

派手さはないかもしれません。

でも、

問診する。

検査する。

考える。

施術する。

もう一度確認する。

きちんと説明する。

この積み重ねこそが、治療の精度を高めていきます。

当たり前のことを、当たり前以上に

治療院に来られる患者さんは、

身体の痛みや不調を抱えています。

中には、

「病院では異常がないと言われた」

「何軒も治療院を回った」

「ずっとこの症状と付き合うしかないと思っている」

という方もいらっしゃいます。

だからこそ僕たちは、

流れ作業のように身体を扱いたくありません。

一人ひとり話を聞き、

一人ひとり身体を調べ、

一人ひとり違う答えを探していく。

それは特別なことではありません。

本来、治療家として当たり前のことなのかもしれません。

でも僕はその

「当たり前を、誰よりも丁寧に積み重ねること」

が、最終的に治療結果の差になると思っています。

オステオパシーとは、単なる施術テクニックの名前ではありません。

身体を部分だけで判断せず、

「なぜこの症状が起きているのか?」

を考え続けるためのひとつの哲学でもあります。

だから僕たちは今日も、

問診して、

検査して、

施術して、

再検査して、

説明する。

地味ですが、この繰り返しです。

でも、

この地味な積み重ねこそが、患者さんの身体を変えるための一番大切な仕事なのではないか。

僕はそう考えています。

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