ムラケンの小部屋(ブログ)

2026.09.12

ぎっくり腰から2日。 歩くのもつらかった60代男性、 身体を診ていくと 「腰だけ」の問題ではありませんでした

ぎっくり腰から2日。
歩くのもつらかった60代男性、
身体を診ていくと
「腰だけ」の問題ではありませんでした

こんにちは。ムラケンはりきゅう整骨院です。

施術の数だけドラマがある!!

さあ、今日も人体の旅を続けていきましょう!

今回ご紹介するのは、
やっぱり増えるね!季節の変わり目急性腰痛

60代男性の急な腰痛、いわゆる「ぎっくり腰」の症例
です。

来院日が9月11日。

患者さんが腰を痛めたのは、9月9日。

つまり、

発症からまだ2日しか経っていません。

ここ、実は当院ではかなり大切にしています。

「ぎっくり腰ですね」

だけでは終わらせません。

いつ痛めたのか?

昨日なのか?

2日前なのか?

1週間前なのか?

発症からどれくらい時間が経っているかによって、
身体の状態や施術するときの考え方も変わるからです。

まず「いつ痛めたのか?」を詳しく聞きます

ぎっくり腰のような急性腰痛では、組織が刺激され、炎症反応などを伴っている可能性があります。

ですから患者さんには、

「今はまだ発症して2日目です」

「急性期なので、動きによって痛みが強く出やすい時期でもあります」

ということをまず説明します。

そして、

「今日すべての痛みをゼロにする」

ことだけを目標にするのではなく、

現在身体がどんな状態にあるのか。

ここから数日間、どんな変化が考えられるのか。

どういう動きは気をつけた方がいいのか。

こうしたことまで伝えるようにしています。

痛い本人からしたら、

「この痛み、本当に良くなるの?」

という不安があります。そこをちゃんと説明してこその治療です

身体の状態を理解してもらうことも、大切な施術のひとつだと思っています。

身体を見ると……まるで「だるま落とし」?

今回痛いのは右腰でした。痛みのレベルは10段階で7

立っていただいて身体全体を見ると、

骨盤が右側へスライドし、その上に乗っている身体は反対の左側へ傾くような姿勢になっていました。

例えるなら……

だるま落としの積み木が横にズレているような感じ。
こういうパターンはぎっくり腰をやられる方に多くみられます

今回も腰だけを見て終わるわけにはいきません。

左右のお尻の筋肉を触り比べてみると、

右側の臀部がかなり強く緊張していました。

特に気になったのが、

右の梨状筋。

かなり強い緊張がありました。

「右腰が痛い」

という訴えだけを見るのではなく、

骨盤がどうなっているのか。

お尻の筋肉はどうなのか。

左右差はどうなのか。

ひとつずつ確認していきます。

さらに問診をすると「普段の生活」が見えてきます

患者さんは経営者の方。

仕事柄、会食なども多く、

「お酒は?」

と聞くと、

ほぼ毎日。

そして、

よく食べる。

とのこと。

腹部を確認してみると、みぞおち周辺や右上腹部などに気になる緊張がありました。

ここで、

当院では特によく診るようになった
お腹(内臓調整)という視点です。

もちろん、

「お酒を飲むからぎっくり腰になった」

とか、

「肝臓や胃が硬いから腰痛になった」

などと決めつけることはできません。

ただ、身体を全体として評価する中で腹部の緊張も気になったため、

今回の身体の状態を考えるひとつの臨床的なポイント

として確認しました。

身体は筋肉と骨だけではありませんからね。

そして、もうひとつ気になった「左膝」

問診を続けていくと、さらに昔からの問題が出てきました。

実は約1年前、

仕事中に左膝の内側を強くぶつけた

とのこと。

その後も左膝の違和感や痛みが続き、整形外科などにも行ったものの、
本人としてはなかなかスッキリしない状態が続いていました。

そこで左脚も詳しく見ていきます。

まず気になったのが、

足首の内反傾向。

さらに立位や下肢の位置関係を見ると、膝もややO脚傾向がありました。

膝をぶつけたことだけで現在の状態をすべて説明することはできません。

しかし、

足首 → 膝 → 股関節 → 骨盤

という下半身全体のつながりを見ると、左脚にも確認しておきたいポイントがいくつもありました。

そして患者さんが今回痛がっているのは、

右腰。

左脚の問題と右腰。

一見まったく違う場所ですよね。

でも人間は左右の脚で立っています。

片側の足首や膝の使い方が変われば、その影響を反対側や骨盤、背骨で補っている可能性もあります。

だからこそ、

「腰が痛いから腰だけ」

では終われないんです。

足元から、一個一個確認していきます

今回も、

足首。

膝。

骨盤。

背骨。

腰周囲の筋肉。

臀部。

そして腹部。

その人の身体の反応を確認しながら、一つひとつ必要なところへアプローチしていきました。

当然ですが、

「ここが原因!」

と最初から決めつけるわけではありません。

ひとつ施術したら、

もう一度確認する。

変わったのか?

変わっていないのか?

変化したなら、何が変わったのか?

当院が大切にしている、

問診 → 検査 → 評価 → 施術 → 再検査

です。

来院時は歩くこともつらかったのに……

今回、来院されたときは、

歩くのもかなりつらい状態。

身体を傾けながら、恐る恐る歩いているような状態でした。

それが施術後、もう一度立って歩いてもらうと、

「あれ?かなり楽だね」

と。

さらに動きを確認していくと……

最後には軽く小走りできるところまで、その場で大きな変化がみられました。

これには患者さん自身も驚かれていました。

ただし、ここが非常に大切です。

小走りできた=ぎっくり腰が完全に治った

という意味ではありません。

発症からまだ2日です。

施術直後に動きや痛みが大きく変化しても、急性期であることには変わりません。

そのため、

無理をしないこと。

状態をみながら活動量を戻すこと。

再び強い痛みが出た場合には状態を確認すること。

こうした説明もしっかり行いました。

ぎっくり腰だからこそ「腰だけ」を見ない

今回の患者さんには、

右腰の痛み。

右臀部・梨状筋の強い緊張。

骨盤周囲の左右差。

以前から続いている左膝の問題。

足首の動き。

そして腹部周囲の緊張。

いろいろな所見がありました。

その中で、

「どれが本当の原因だったのか?」

と一つだけに決めることが、必ずしも正しいとは思いません。

大切なのは、

今、この患者さんの身体で何が起きているのか?

どこを変えると身体の動きが変わるのか?

を確認していくことです。

ぎっくり腰だから腰だけ。

膝が痛いから膝だけ。

そう決めてしまうと、見落としてしまうことがあるかもしれません。

だから今回も、

身体全体を見ながら人体の旅をしていきました。

今日の格言です。

「ぎっくり腰だから、とにかく腰を揉めばいい!」

……とは限りません!!

身体が傾いているなら、その理由を探す。

痛い場所だけではなく、

なぜ今、その場所に負担が集中しているのか?

そこまで考えることが大切だと思っています。

「急に腰が痛くなった」

「身体が傾いて真っすぐ立てない」

「歩くのも怖い」

「何度もぎっくり腰を繰り返している」

そんな方は、痛い腰だけではなく、足元・膝・骨盤・背骨まで含めて身体全体を確認するという選択肢があってもいいかもしれません。

「患部は患部にあって患部に非ず」

※急性腰痛の多くは時間経過とともに改善しますが、強い外傷後の痛み、発熱、安静にしていても非常に強い痛みが続く、脚の著しい筋力低下や感覚障害、排尿・排便の異常などがある場合には、速やかに医療機関での評価が必要です。当院でも必要と判断した場合には医療機関への受診をおすすめしています。

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